用語集

血液製剤・血漿分画製剤・血液製剤が必要となる病気の種類などを学ぶことができます。

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ヤ行

輸血後肝炎

輸血後肝炎(血清肝炎とも呼ばれます)は、文字通り手術などの目的で血液や血漿が輸血されたときに起こる肝炎のことです。今ではその原因が血液中のB型肝炎ウイルス(HBV)やC型肝炎ウイルス(HCV)であることがはっきりしています。第二次大戦後、日本でも輸血が盛んになりました。そして1952年に初めて血清肝炎の報告がされてから、輸血後肝炎が問題となっていきました。

その後1960年代後半、輸血用製剤の献血化や、B型肝炎ウイルスの発見と、それを検出するための試薬の開発により(1971年以降)、リスクの高い血液は全血輸血用や分画製剤用としては除外され、輸血後肝炎は大きく減少しました。

輸血後肝炎の残りの部分は、非A非B型肝炎(現在のC型肝炎)として、問題となっていました。しかし、1989年C型肝炎ウイルスに対する抗体の検出試薬が開発されスクリーニングが開始されて、血液製剤による肝炎ウイルスの感染の危険性は大幅に低下しました。そして1997年以降、HBV、HCV、 HIV(エイズ原因ウイルス)に対するNAT(核酸増幅試験)が血液スクリーニングに用いられるようになって、輸血後肝炎は皆無に等しい状況になりました。

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