血液製剤について

血液製剤・血漿分画製剤・血液製剤が必要となる病気の種類などを学ぶことができます。

関連疾患

凝固因子欠乏症

血友病B

血友病Bは、「血友病A」で述べられているのと同じ出血症状を示し、反復する深部出血(関節・筋肉や消化管出血)を特徴としています。また治療も同じように、凝固因子製剤(この場合第Ⅸ因子製剤)による補充療法が行われます。ただし血友病Bの場合、後で述べるようにデスモプレシンによる治療は効果がないため行われません。血友病AとBの原因遺伝子は共に性染色体のX上に乗っているため、遺伝形式も全く同じで、女性が保因者となり、隔世的に男性が発病します。更に、血友病Aと同様、血友病Bの重症度も因子量により、1%未満の場合「重症」、1~5%の場合「中等症」、5%を超える場合「軽症」と分けられています。

血友病AとBの臨床上の違いは、血友病BがAよりも、下表で見るように重症者の割合が少なく、中等症・軽症に属する人の割合が多いため、全体として見ると、血友病Bの症状が血友病Aより軽いということになります。

血友病の重症度の割合

そのほか血友病AとBの相違点は、病気の原因となっている血液を固めるタンパク質が、血友病Aの場合第Ⅷ因子、血友病Bの場合第Ⅸ因子であることから生じます。第Ⅷ因子は分子量が約33万の糖タンパク質で、第Ⅸ因子は約5万7000の糖タンパク質です。血友病Bに対し血友病Aの患者数の割合は約1:5と、第Ⅸ因子と第Ⅷ因子の分子量の比に近い数値を示しています。薬剤反応性の面で、両者に違いが見られます。軽症・中等症の血友病Aの患者さんはデスモプレシンに反応して、からだの貯蔵部位から第Ⅷ因子が放出され、止血効果が見られます。また、血中の第Ⅸ因子は、第Ⅷ因子に比べ安定性がよく、半減期が長い等の特徴があります。一方、血友病Bの場合、血友病Aに比べ、同じ目標の血中濃度を達成するために、1.5~2倍量の薬剤が必要になります。第Ⅸ因子は分子が小さく、血管から組織へ浸透しやすいためと考えられています。

このような細かな相違を除けば、血友病Bは血友病Aと同じ症状を示し、治療法も同一と考えてよいと思われます。

血友病AとBの違い

<新潟県立加茂病院 名誉院長 高橋 芳右先生 監修>

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