血液製剤・血漿分画製剤・血液製剤が必要となる病気の種類などを学ぶことができます。
用語集
血管が傷つき、血液が傷害血管壁や血管内皮下組織に接触したり、組織因子の血中流入があると、凝固反応が開始され、一次止血、二次止血の段階を経て、最 終的に血液中のフィブリノゲンが不溶性のフィブリンに変わり、フィブリンの網が強固な止血栓(フィブリン血栓、赤色血栓)として傷口を固めます。この凝固 反応に関与する血液凝固因子は不活性型で血液中に存在し、凝固反応が開始されると活性型に変換され、それがさらに次の不活性型血液凝固因子を活性化しま す。この順次に起こる反応は滝が段々に落ちる様に似ていることより、cascade(カスケード)あるいはwaterfall(ウォーターフォール)(いずれも滝の意)連鎖反応と呼ばれています。凝固因子が量的に不足したり、機能低下している場合はうまく反応が引き起こされず、血液が固まりにくかったり、 固まらなくなります。そのような場合には、出血予防や止血のために、不足因子を凝固因子製剤として補充します。
因子 | 一般名 | 分子量 | 1mlプラズマ中の濃度 |
---|---|---|---|
Ⅰ | フィブリノゲン | 340,000 | 3mg |
Ⅱ | プロトロンビン | 72,000 | 200μg |
Ⅲ | 組織因子 | 44,000 | 0 |
Ⅳ | カルシウムイオン | ||
Ⅴ | プロアクセレリン | 300,000 | 10μg |
ⅤⅠ | 欠番 | ||
ⅤⅡ | プロコンバーチン | 63,000 | 0.5μg |
ⅤⅢ | 抗血友病因子 | 330,000 | 0.1μg |
ⅠⅩ | クリスマス因子 | 55,400 | 3-4μg |
Ⅹ | スチュワート因子 | 55,000 | 6-8μg |
ⅩⅠ | PTA | 160,000 | 7μg |
ⅩⅡ | ハーゲマン因子 | 90,000 | 40μg |
ⅩⅢ | フィブリン安定化因子 | 320,000 | 10μg |
フォンビルブランド因子 | 1,200,000-5,000,000 | 7μg |