血液製剤・血漿分画製剤・血液製剤が必要となる病気の種類などを学ぶことができます。
血漿分画製剤のいろいろ
アルブミン製剤は、コーンのエタノール分画法で作られます。この方法で、純度の異なる2つの種類の製剤が製造されています。
アルブミン製剤は、「加熱人血漿たん白」と「人血清アルブミン」の2つの種類に分類されます(生物学的製剤基準)。「加熱人血漿たん白」製剤は、アルブミンの純度が総たん白質の80%以上です。また「人血清アルブミン」製剤は、純度96%以上と定められています。
「加熱人血漿たん白」製剤のアルブミン濃度は4.4%のみです。一方、「人血清アルブミン」製剤には5%、20%および25%の3つの濃度の製剤があります。
「加熱人血漿たん白」および「人血清アルブミン」製剤のいずれも、ウイルス安全対策として60℃、10時間の液状加熱処理が行われています。下表は、アルブミン製剤の使い分けを一覧表にしたものです。
種類 | 等張アルブミン※ | 高張アルブミン |
濃度 | 4.4w/v%及び5w/v% | 20w/v%及び25w/v% |
効能 効果 |
アルブミンの喪失(熱傷、ネフローゼ症候群など)及びアルブミン合成低下(肝硬変症など)による低アルブミン血症、出血性ショック | |
病態 |
|
|
<富山大学診療教授 安村 敏先生(2020年3月監修)>