血漿分画製剤のいろいろ

血液製剤・血漿分画製剤・血液製剤が必要となる病気の種類などを学ぶことができます。

血漿分画製剤のいろいろ

組織接着剤

シート状組織接着剤

1)シート状組織接着剤の接着の仕組み

シート状組織接着剤は、スポンジ状のコラーゲン・シートを支持体とし、片面(接着面)にフィブリン接着剤成分(フィブリノゲン、トロンビン、アプロチニン)を乾燥状態で固着させたシート状の組織接着剤です。包装容器から取り出してそのまますぐに使えます(必要に応じて生理食塩水でわずかに濡らします)。組織に触れるとからだの体液で接着剤成分が溶けだし、凝固反応(ぎょうこはんのう)が進み、フィブリノゲンがトロンビンによってフィブリンに変化しフィブリン・ゲルとなってシートと適用部位との間に入り込み、速やかに接着・閉鎖効果を発揮します。また、シートが柔軟性に富んでいるため、臓器の運動に合わせて伸縮します。アプロチニンは、フィブリン・ゲルがからだのプラスミンで急速に分解されるのを防ぎます。

シート状組織接着剤

<慶應義塾大学医学部名誉教授 小林 紘一先生(2011年7月監修)>

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